〜2009.07 敷地と地盤調査

片品川の上流から鳩待峠を超えたところに尾瀬があります。5月連休、現場が始まる前に家族で行きました。現場の上古語父もこのような池塘のある湿地だったのかもしれません。 

 

沼田の特殊な地形

関越高速を水上方面に進行すると渋川を過ぎ沼田インターの直前に巨大な鉄橋で大きな谷を横切るところがあります。

利根川、片品川、薄根(うすね)川の3本の川で形成された日本でも最大級の河岸段丘(高さ80〜160m)の上に沼田の市街があります。

敷地は沼田市から東方に尾瀬の方角に入った白沢町上古語父(かみここぶ)にある畑地です。
 敷地の北側には上越国境の谷川岳その右手に武尊山、そして城堀と呼ばれる沼田城に至る白沢用水とそれに沿った帯状の林があります。東側にはりんご園とその先に片品、尾瀬に至る椎坂峠のドラブインの赤い大きな三角屋根、南方には赤城山が見えています。

畑は耕運機で真平らに均されたふかふかの表土で覆われています。

 畑の表土は土が大根などを作っている場合深さ1m位あることがあるそうなのですがスコップで手掘りして調べると40cm〜50cm程度でした。表土の下に黄土色の軽石の層が出てきました。

河岸段丘の上の台地であるにも関わらず、意外なことにスウェーデンサウンディングではこの軽石の下にN値3〜5程度の軟弱な地盤が続き硬い地盤が現れません。

 後でしらべたところ 過去に赤城火山の噴火により利根川が下流の綾戸峡の位置で閉塞され、谷川岳の麓に至る古沼田湖と呼ばれる標高700メートルに達する巨大なカルデラ湖が存在していたと推測されていて、沼田市街地を造る平坦な台地は湖に堆積した厚さ60 m を超える地層とそれを覆う火山灰層で成り立っているのだそうです。

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